リード文
2025年、ルイ・ヴィトンと独立時計師カリ・ヴティライネンが再び手を組み、わずか5本限定の超高級タイムピース「LVKV-02 GMR 6」を発表しました。旅をテーマにしたこの時計は、ルイ・ヴィトンの伝統とヴティライネンの卓越した技術が融合した、まさに芸術作品とも言える逸品です。本記事では、その魅力を余すところなくご紹介します。
目次
-
コラボレーションの背景と意義
-
1-1. 両者の出会いと共通点
-
1-2. 「Louis cruises with…」シリーズの位置づけ
-
-
外装デザインと素材の魅力
-
2-1. エスカルケースの特徴
-
2-2. タンタルとプラチナの組み合わせ
-
-
ダイヤルの芸術性
-
3-1. ミニアチュールペインティングの技法
-
3-2. ギヨシェ彫りとその意義
-
-
ムーブメントの技術的特長
-
4-1. GMR 6キャリバーの構造
-
4-2. 手作業による装飾と仕上げ
-
-
限定性と付属品
-
5-1. 5本限定の希少性
-
5-2. 特製トランクとストラップ
-
-
まとめ
1. コラボレーションの背景と意義
1-1. 両者の出会いと共通点
ルイ・ヴィトンとカリ・ヴティライネンは、2002年にそれぞれ時計製造の世界に足を踏み入れました。ルイ・ヴィトンは「タンブール」コレクションで、ヴティライネンは自身のアトリエをスイス・サン=シュルピスに設立。この共通の出発点が、今回のコラボレーションの基盤となっています。
1-2. 「Louis cruises with…」シリーズの位置づけ
「Louis cruises with…」は、ルイ・ヴィトンが独立時計師と協業するシリーズで、2023年のアクリヴィアとのコラボに続く第2弾が今回の「LVKV-02 GMR 6」です。このシリーズは、独立時計師の支援を目的とした「Louis Vuitton Watch Prize for Independent Creatives」への貢献も兼ねています。
2. 外装デザインと素材の魅力
2-1. エスカルケースの特徴
「エスカル(Escale)」は、ルイ・ヴィトンの旅の伝統を象徴するコレクション。今回のモデルでは、40.5mm径のケースが採用され、ブランドのトランクを想起させるラグのデザインが特徴です。
2-2. タンタルとプラチナの組み合わせ
ケースの中央部には耐腐食性に優れたタンタルを、ベゼルやラグ、裏蓋、リューズには950プラチナを使用。これらの素材はすべて手作業で仕上げられ、特にタンタル部分のサテン仕上げには約4時間を要します。
3. ダイヤルの芸術性
3-1. ミニアチュールペインティングの技法
ダイヤルの外周には、La Fabrique des Artsの職人マリーナ・ボッシによるミニアチュールペインティングが施されています。28色を用い、32時間の手作業と8時間の焼成を経て完成するこの装飾は、ステンドグラスを思わせる美しさです。
3-2. ギヨシェ彫りとその意義
ダイヤル中央部は、ヴティライネンのアトリエで18世紀の機械を用いて手彫りされたギヨシェ模様が施されています。これはルイ・ヴィトンの「ダミエ」パターンを彷彿とさせ、伝統と革新の融合を象徴しています。
4. ムーブメントの技術的特長
4-1. GMR 6キャリバーの構造
搭載されているのは、ヴティライネンが開発した手巻きムーブメント「GMR 6」。254個の部品で構成され、2つの直接衝撃脱進機構を備えています。これにより、効率性と精度が向上し、65時間のパワーリザーブを実現しています。
4-2. 手作業による装飾と仕上げ
ムーブメントの主板とブリッジはジャーマンシルバー製で、手作業による面取りやペルラージュ装飾が施されています。また、ゼンマイの*