【ヴァシュロン名作解説】名機5000H/000A｜歴史と価値を深掘り解説

ヴァシュロン・コンスタンタンが誇る名作「Historiques Cornes de Vache 1955」、そのステンレススティール仕様である5000H/000A‑B582は、1955年のクラシックなデザインを現代に甦らせた逸品です。直径38.5mmのエレガントなケース、個性的な“コルヌ・ド・ヴァッシュ”（牛の角）型ラグ、手巻きクロノグラフムーブメントCal.1142を備え、機械式時計愛好家から高い支持を得ています。本記事では、本モデルの背景、スペック、デザインの魅力、そして市場での評価をわかりやすく紹介します。

このモデル、「Historiques Cornes de Vache 1955 5000H/000A‑B582」は、2019年にステンレススティール仕様で登場した現行モデルです。
原型は1955年の手巻きクロノグラフ、リファレンス6087で、その特徴的な“牛の角”型ラグが最大の魅力でした。それを現代風に再解釈したモデルが本作です。

2. 技術仕様とムーブメント

“5000H/000A‑B582”の主なスペックは以下のとおりです。

ケース：ステンレススティール、直径38.5mm、厚さ10.9mm（または一部では5.57mmと記載）
防水性能：30m／3気圧
ダイヤル：グレーベルベット仕上げオパリン（中央部）＋タキメータースケール、18Kホワイトゴールドのインデックスとローマ数字、ブルースチールのクロノグラフ針
ムーブメント：Caliber 1142（手巻き、Lemania 2310ベース）、21石、パワーリザーブ約48時間、ジュネーブ品質証明付き
ストラップ：イタリア・ミラノのファクトリーSerapian製カーフレザー、ブラウン色、マルタ十字形バックル

3. デザインの魅力と装着感

このモデル最大の美点は、ヴィンテージ感と現代的洗練を融合したデザイン。
“コルヌ・ド・ヴァッシュ”ラグは視覚的に存在感を与えつつ、ケース径38.5mmにより程よい着用感を保っています。

ステンレススティール素材により軽さと耐傷性の向上、ブラウンのカーフストラップが柔らかなカジュアル感を添えています。
ダイヤルはグレーベルベット仕上げとホワイトミニッツトラックのコントラストにより奥行きがあり、控えめながら魅力的な印象です。

4. 市場での評価と入手状況

モデルは限定ではなく、現行レギュラーラインとして提供されていますが、生産数は多くなく入手困難です。
発売当初の価格は約41,600ユーロ（税抜）とされます。

5. まとめ

ヴァシュロン・コンスタンタンが誇る「Historiques Cornes de Vache 1955 5000H/000A‑B582」は、歴史に根差したエレガントなデザインと高精度な手巻きクロノグラフを兼ね備えた唯一無二のタイムピースです。ステンレススティールの採用により実用性が高まりつつ、ヴィンテージへのオマージュを失わないバランスの良さが魅力といえます。生産数は限られるため現在も入手難易度は高く、コレクター魂をくすぐるモデルです。もしオーナーや購入を検討中なら、その希少性と完成度を強くおすすめします。