【詩情と機能美】パトリモニー「ムーンフェイズ×レトログラード・デイト」──4010Uの3リファレンスを正確に読み解く(H057 / H117 / H070)

レトログラードで日付が弧を描き、月齢は“122年に一度の調整”という詩情ある精度で刻まれる——。
パトリモニー 4010Uは、複雑機構をあくまで端正なドレスウォッチに溶かし込んだ、ヴァシュロン・コンスタンタンらしい「静かな贅沢」を体現します。3本は同じ設計思想を共有しつつ、**270周年記念の限定(H057/H117)**と、**表情で魅せるレギュラー(H070)**で個性が分かれます。 

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目次

目次

    1. 4010Uが“ドレスの複雑”として美しい理由
       - 1-1. レトログラード・デイトが生む視線の流れ
       - 1-2. 122年精度ムーンフェイズの価値
    1. 3本に共通するスペック(ケース/防水/ムーブメント)
       - 2-1. 42.5mm×9.7mmの薄さと存在感
       - 2-2. Cal.2460系:4Hz・40時間・ジュネーブ・シール
    1. H057 / H117 / H070の違い(限定・文字盤・針・キャリバー)
       - 3-1. 270周年:H057(WG)とH117(PG)は各270本限定
       - 3-2. 文字盤と針:周年パターン×ブルー針/“48粒パール”×黒仕上げ針
       - 3-3. キャリバー表記:2460 R31L/270 と 2460 R31L/1
    1. 選び方ガイド(用途別おすすめ)
       - 4-1. ドレス特化で選ぶ
       - 4-2. 所有欲とストーリーで選ぶ
       - 4-3. まとめ(3本の“本質的な違い”)

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1. 4010Uが“ドレスの複雑”として美しい理由

4010Uは、情報量が多いはずのコンプリケーションを「見せる」のではなく「整える」時計です。曲面のダイヤル外周に沿ってインデックスと針が穏やかにカーブし、視線は自然に“日付の弧”と“月の窓”へ流れていきます。 

1-1. レトログラード・デイトが生む視線の流れ

日付表示はレトログラード針式。弧状の目盛を進み、区切りでリセットする動きが「静かな時計に、ひと呼吸のドラマ」を与えます。機能としては読み取りが直感的で、ドレスでありながら日常に寄り添う設計です。 

1-2. 122年精度ムーンフェイズの価値

ムーンフェイズは装飾的になりがちですが、4010Uは**“122年に一度の調整で済む”精密ムーンフェイズ**を明記。ロマンと精度を両立させたところが、パトリモニーらしい魅力です。 

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2. 3本に共通するスペック(ケース/防水/ムーブメント)

3リファレンスは、まず“土台”が同じ。違いは主に「限定性」と「ダイヤルの表情」にあります。

2-1. 42.5mm×9.7mmの薄さと存在感

  • ケース径:42.5mm
  • 厚さ:9.7mm
  • 防水:3気圧(30m)
  • シースルーバック(サファイア)

42.5mmは存在感が出やすいサイズですが、9.7mmに抑えていることで、パトリモニーらしい端正さを保ちやすいバランスです。 

2-2. Cal.2460系:4Hz・40時間・ジュネーブ・シール

ムーブメントはいずれも自動巻きで、基礎性能は共通です。

  • 周波数:28,800回/時(4Hz)
  • パワーリザーブ:40時間
  • 部品数:275/石数:27
  • バランスストップ(秒針停止)
  • ジュネーブ・シール(Hallmark of Geneva)

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3. H057 / H117 / H070の違い(限定・文字盤・針・キャリバー)

ここが選択の核心です。3本は“同じ機能を、別の空気で着る”時計と言えます。

3-1. 270周年:H057(WG)とH117(PG)は各270本限定

  • 4010U/000G-H057(WG):270周年を記念する270本限定。ダイヤルはマルタ十字着想の270周年パターン。ムーブメントには「コート・ユニーク」仕上げと控えめな記念シグネチャーが示されています。 
  • 4010U/000R-H117(PG/5N):同じく270本限定で、ケースは18K 5Nピンクゴールド。ダイヤルや記念仕様の説明もH057と同系統です。 

限定であることを“前面に出しすぎない”ところが、この2本の上品さです。

3-2. 文字盤と針:周年パターン×ブルー針/“48粒パール”×黒仕上げ針

  • H057 / H117(周年)
    • シルバートーンの270周年パターン(マルタ十字着想)
    • 日付針は**ブルー(blued)**表記 
  • H070(WG)
    • オールドシルバートーンのサンバースト
    • 外周の分目盛が特徴で、“48粒”の18Kゴールド・パールで構成
    • 日付針は**黒仕上げ(blackened)**表記 

この差は写真でも強く出ます。周年は“陰影で魅せる端正”、H070は“造形で魅せるクラシック”。

3-3. キャリバー表記:2460 R31L/270 と 2460 R31L/1

  • H057 / H117:Cal. 2460 R31L/270(周年仕様の表記) 
  • H070:Cal. 2460 R31L/1

同じ設計思想でも、記念性を“仕様として刻む”か、純粋に“デザインで語る”かが分かれ目です。ストラップはいずれもグリーンのアリゲーター、バックルはケース素材に合わせた記載になっています。 

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4. 選び方ガイド(用途別おすすめ)

4-1. ドレス特化で選ぶ

「主張のない格」を最優先にするなら、ホワイトゴールドのH070が刺さりやすいです。48粒パールの分目盛が、控えめなのに“見た瞬間に分かる上質”を作ります。 

4-2. 所有欲とストーリーで選ぶ

“語れる1本”を持つ喜びなら、270周年のH057(WG)/H117(PG)。限定本数、周年パターン、コート・ユニーク仕上げなど、背景まで含めて完結しています。 
素材の気分で、冷静な光=WG(H057)、艶と温度感=PG(H117)で選ぶのがきれいです。 

4-3. まとめ(3本の“本質的な違い”)

  • H057(WG)/H117(PG):同じ顔立ちを共有する“270周年の限定ペア”。記念性が仕様と物語に刻まれている。 
  • H070(WG):限定というより“造形の美しさ”で勝負する1本。48粒パールの分目盛と黒仕上げの日付針が、静かな個性をつくる。
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