ロレックス
ROLEX
伝説の航空クロノ「タイプ XX」が、250周年という節目にふさわしい仕様で復刻。1950年代のフランス空軍モデルを現代的に再構築した「タイプ XX 2075」は、まさに“ブレゲの真骨頂”。その背景、技術、意匠、そして特別仕様まで詳しく紹介します。
ブレゲ タイプ XXとは?
2025年新作「タイプ XX 2075」とは
モデル別のスペック・価格比較
技術的特徴とデザインの魅力
まとめ
ブレゲの「タイプ XX(タイプ トゥエンティ)」は、1950年代にフランス空軍と海軍航空部隊のために開発されたパイロット用クロノグラフです。当時の軍用仕様に求められたのは、抜群の視認性、高い信頼性、そしてフライバック機能を備えた実用性。その中で登場したRef. 1780をはじめとする初期モデルは、今なおミリタリーウォッチの代表格とされています。
名称の“XX”は、軍事調達コードに由来しており、実用重視の設計ながら、ブレゲならではのクラシックで洗練された意匠が特徴。1995年には民間用の自動巻モデルとして復活し、以降もコレクターズアイテムとして世界中の時計愛好家から支持されています。
2025年、ブレゲ創業250周年を記念して発表された「タイプ XX クロノグラフ 2075」は、1955年のRef.1780をモチーフに設計された復刻モデルです。最大の特徴は、オリジナルと同じ38.3mm径のコンパクトなケースサイズと、現代の技術を詰め込んだ自社開発の手巻きクロノグラフムーブメント。
モデルは2種類が展開されており、1つはブラック文字盤の通常モデル(2075BH/99/398)、もう1つはシルバー文字盤を採用した250本限定のスペシャルモデル(2075BH/G9/398)です。いずれもケース素材は“ブレゲ ゴールド”と呼ばれる独自の合金で、従来の18Kゴールドに比べて深みのあるブロンドトーンを演出します。
型 番 | 文字盤 | 限定 | ケース径×厚さ | ムーブメント | 価格(税込) |
2075BH/99/398 | ブラック(アルミ製) | レギュラー | 38.3×13.2mm | Cal. 7279(15分積算) | ¥5,962,000 |
2075BH/G9/398 | シルバー(Ag925) | 250本限定 | 38.3×13.2mm | Cal. 7278(30分積算+タキ) | ¥6,215,000 |
両モデルともにフライバック機能を備えた高振動(5Hz)の手巻きムーブメントを搭載し、パワーリザーブは約60時間。ケースバックからは大西洋横断飛行ルートや、ブレゲXIX機のエングレービングが確認できるサファイアガラスを採用しています。
ブラックモデルは1950年代当時の航空機素材である陽極酸化アルミを用いたダイヤルに“Al”刻印入り、シルバーモデルは貴金属製ダイヤルに“Ag925”の刻印が施され、特別感を際立たせています。
1. ムーブメント
Cal.7279と7278は、いずれもブレゲの自社開発による新型手巻きクロノグラフ。5Hzの高振動により精度を高め、シリコン製ヒゲゼンマイで耐磁性と耐久性を確保。フライバック機能は、航空計時に欠かせない即時リセット&再始動を可能にし、プロフェッショナル志向を強調します。
2. ケースと素材
“ブレゲ ゴールド”は、通常の18Kよりも落ち着いた色味の独自配合。シルバーやパラジウムなどを加えることで独特の輝きを持ち、クラシックかつ現代的な質感を両立しています。
3. ダイヤルと表示
ダイヤルは高い視認性と質感を両立。ブラックは艶消しのアルミ素材でコックピットを彷彿とさせ、シルバーは美しい縦サテン仕上げで上品さを演出。限定モデルはタキメーター付きでよりスポーティな雰囲気を強調しています。
「タイプ XX」は、1950年代にフランス空軍のために開発された伝統ある航空クロノグラフであり、視認性・実用性・デザイン性を高次元で融合させた歴史的モデルです。今回の「タイプ XX 2075」は、その精神を受け継ぎながら、現代技術とクラシックデザインを融合させた、まさに“復刻以上”の存在です。
38.3mmのヴィンテージサイズ、手巻き・フライバック搭載のハイパフォーマンスムーブメント、そして通常版・限定版で異なる魅力を持つ2つの顔。特に250本限定のシルバー文字盤モデルは、コレクターズアイテムとしての希少性も高く、所有する喜びを味わえる逸品です。
250年という歴史を持つブレゲだからこそ生まれた、航空クロノの新たな到達点──それが「タイプ XX 2075」です。