【旅時計比較】アクアノート「トラベルタイム」5164A-001 / 5164R-001徹底解説

アクアノートの“トラベルタイム”は、第2時間帯(ホーム/ローカル)を直感的に読めて、ローカル時刻に連動する日付まで備える、実用性の高いデュアルタイムです。パテック自身も「日付はローカルに連動」「視認性と扱いやすさ」を強調しています。
本記事では、ステンレスの5164A-001と、ローズゴールドの5164R-001を“同じ機構の別解”として比較します。

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目次
目次
- 5164A/5164Rはどんな立ち位置のモデルか
- デザインと装着感:素材が変わると何が変わる?
- 機構と操作性:トラベルタイムの使い勝手/搭載ムーブの注意点
- どちらを選ぶべきか:用途別の結論(仕入れ・提案の観点)
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本文
1. 5164A/5164Rはどんな立ち位置のモデルか
アクアノート“トラベルタイム”は、パテックの公式プレス資料でも「2011年からメンズ・アクアノートにトラベルタイム機構を搭載したモデル(Ref.5164)を提供」と説明され、**“旅のための実用コンプリケーション”**として位置付けられています。
1-1. 5164A-001(ステンレス)

- 2011年登場とされるスチール仕様。アクアノートに“便利な追加機能”を持ち込んだ代表格として評価されてきました。
- 近年は動きが大きく、**2024年に5164Aがディスコン(生産終了)**になった旨が複数メディアで報じられています(後継的立ち位置として5164Gの登場も話題に)。
1-2. 5164R-001(ローズゴールド)

- ローズゴールドケース×ブラウンダイヤル/ストラップで、公式にも「旅の相棒」として紹介されています。
- 発表時期はBaselworld 2016として言及されることが多く、スチールの世界観を“よりドレス寄りに昇華”した位置付けです。
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2. デザインと装着感:素材が変わると何が変わる?
両者はケースシルエットや表示レイアウトは共通しつつ、素材・色・質感がキャラクターを決定づけます。

2-1. ケースサイズ感(共通点と差)
- 5164Rは公式スペックでケース径40.8mm/厚さ10.2mm。
- 5164Aも一般的に40.8mmとして扱われます(複数レビュー/流通情報で同一径)。
- 厚みは情報源によりブレが出やすいので、個体年式・仕様書で最終確認が安全です(後述のムーブ変更とも絡みます)。
2-2. ダイヤル&ストラップで出る“印象”
- 5164R:公式にはサンバースト・ブラウン+アクアノートパターン、ローズゴールド植字+夜光、ブラウンのコンポジットストラップ。
- 5164A:基本は**ブラック系のエンボス(アクアノートパターン)**にラバーストラップの“スポーツ寄り”の顔。
結論:
- 5164A=都会的で控えめ、服装のレンジが広い
- 5164R=素材の艶とブラウンの深みで、ラグジュアリー感が強い
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3. 機構と操作性:トラベルタイムの使い勝手/搭載ムーブの注意点
3-1. “トラベルタイム”が便利な理由(共通)
公式説明の通り、この機構の核は以下です。
- ローカル(現地)とホームの2タイム表示
- ローカル/ホームそれぞれの昼夜表示(デイ/ナイト)
- 日付がローカル時刻に連動(旅先で日付ズレが起きにくい)
加えて、トラベルタイム系は一般に“1時間単位でローカル時針を進める/戻す”操作が主役で、到着後の調整が速いのが魅力です(実用コンプリとして評価される理由)。
3-2. ムーブメント:324 S C FUS と 26-330 S C FUS(年式注意)
ここが最重要の注意点です。
- 5164R:現行の公式ページでは26-330 S C FUS搭載と明記されています。
- 一方で、パテックの2021年プレス資料では、5164(A/R)をcal.324 S C FUS搭載として説明しています。
つまり、少なくとも時期によって搭載キャリバー表記が異なる可能性があります(流通現場でも、年式により26-330搭載と明記される個体が見られます)。
実務的な結論:
- 仕入れ・販売ページ・査定では、**保証書年/ムーブ表記(裏スケや資料)で“搭載機確認”**をルール化すると事故が減ります。
- 記事内表記としては「5164Rは現行公式では26-330」「5164Aは個体によって表記が分かれ得る」まで言い切るのが安全です。
3-3. 防水表記の揺れも要注意
- 5164Rの公式ページでは**“Water-resistant to 30m”**と明記されています。
- ただし、パテックの2021年プレス資料ではアクアノート全体を「多くのモデルが120m防水」と説明しており、外部情報では120mとされることもあります。
ここもムーブ同様、“公式の当該リファレンス記載を最優先”しつつ、販売時は個体付属の取説/仕様書で最終確認が安全です。
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4. どちらを選ぶべきか:用途別の結論(仕入れ・提案の観点)

4-1. 5164A-001が刺さる人
- “1本でどこでも”を求める:スチール×ブラックは汎用性が高い
- ディスコン報道もあり、コレクター目線の関心が強まりやすい(提案のフックになる)
- 仕入れ時は 年式と搭載ムーブ差を必ず確認(説明責任が重いポイント)。
4-2. 5164R-001が刺さる人
- ラグジュアリー感と実用性を両立したい:ローズ×ブラウンの完成度が高い
- 現行公式でのスペックが取りやすく、説明が作りやすい(ダイヤル/ケース/ムーブが公式にまとまっている)。
- ただし防水は公式30m表記を前提に運用提案(海・プール用途の誤解は避ける)。


